第十八回オンライン教学研修会開催
令和四年九月七日、玉木興慈先生(龍谷大学教授)をお招きして教学研修会が開催されました。この度はコロナ蔓延防止のため、オンラインでの開催となりました。
今回、玉木先生がお話しくださったのは、『歎異抄』第九条。「唯円と親鸞の対話から、他力の悲願について学ぶ」というテーマでお話しくださいました。
講義の前半は、唯円坊と親鸞聖人の対話は、『歎異抄』の中でこの第九条と第十三条にしかないことから、この二人の対話の内容がとても重要であり、また親鸞聖人がご法義にとても厳しい姿を身近でみてきた唯円坊にとって、聖人に質問をすることは命がけであったということをおきかせいただきました。そして講義後半では、聖人と唯円の対話の内容について深くおきかせいただきました。お話しの中で、阿弥陀様からたまわる南無阿弥陀仏の名号はよろこぶべきものであるのに、私たちは、煩悩のせいでよろこぶべきものがよろこべない、歓喜、慶喜のこころと慚愧、悲嘆のこころが交錯、交流するというのが私たちの心の姿なのだというところが特に印象的でした。
約一時間半という限られた時間の中で要点をおさえてお話し下さいました玉木先生、お忙しい中ご聴講くださいました皆様に感謝申し上げます。これからも日々の仏縁を大切にしながら研鑽を積んでいけたらと思います。
(千葉政幹 記)