令和3年5月28日 第四回東讃教区聞法大会
令和3年5月28日(金)13時より、第四回東讃教区聞法大会が開催されました。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止の為、当初予定していた三木町文化交流プラザ大ホールでの講演会を中止とし、Zoomを利用したオンライン講演会となり、51人が受講されました。今回のご講師は、精神科医の名越康文先生でした。
前半は「我々が大きな希望にあふれて、今ここだけではなく、遠い過去から果てのない未来まで続いていく命のつながりとして自分自身を感じ取る」というところから「私は何処から来て何処へ行くのか」のテーマでお話し下さいました。親鸞聖人は疫病や飢え、戦で孤独や不安、生きる苦しみのある時代に、自らの修業をやめて民の中に混じって救っていこうとされました。今のコロナ渦も同様に仏教が必要とされていると先生はお考えになり、宗教の祈る(唱える、拝む)ということを心理学の視点から捉え、人間が生きていく上での指標、人の表面的な欲求の底にある願いについて述べられました。休憩を挟み、後半は事前にお願いしていた質問にお答えいただきました。「コロナ渦で寺院ができることは何か」「身近な人の死による悲しみを抱えている人に僧侶ができること」等について先生のお考えを聞かせていただきました。
今の不安定な社会の中で、僧侶として向き合う姿勢を考える上での大切なヒントになったと思います。