令和元年7月25日 真宗興正派東讃教区連合仏教婦人会総会・研修会

7月25日の10時からお昼過ぎまで、興正寺高松別院にて、東讃教区連合仏教婦人会総会・研修会が開かれました。各お寺の仏教婦人会の方々90人余りが別院の本堂に集いました。遅い梅雨明けの厳しい暑さで、空調のきいた本堂から一歩出ると全く違う場所に感じられる程でしたが、沢山ご参加いただき嬉しく思いました。

婦人会の代表の方々により開扉・献灯・献花・献香が行われた後、一同で『重誓偈』をお勤めしました。新しく就任した高松和範東讃教区教務所長よりご挨拶いただきました。婦人会の集い・その大切さを元号の令和から「ご令室・ご令嬢」の「和」と、ユーモアを交えて表現され、温かいメッセージを送られました。黒川節子連合婦人会会長のご挨拶の後、総会に移りました。総会では、平成30年度の活動報告・会計報告・会計監査報告、令和元年度の活動計画(案)並びに予算(案)が審議されました。

総会後の研修会では、本山布教使・大乗寺住職、中原大道師が「できること、できないこと」をテーマにお話しくださいました。「冷房は調節できるが、外の天気は調節できない」「過去を取り戻すことはできない。昔はスッスッスッスと歩けていたのに今は歩けん」……。身近な話題を通して、私達ができないことにばかりに目を向ける傾向にあると指摘されました。「快適な室温でお参りできていること」や「昔ほど元気でなくともこうして本堂に足を運べていること」を喜ぶ心持ちに頷きながら聴聞しました。大阪の近江商人の紹介が分かりやすくて印象に残りました。お客さんや周りの支えがあってはじめて商売が成り立つから「させていただく」という商人の心は、浄土真宗の教えに通じるそうです。『歎異抄』の「善人なほもつて往生をとぐ。いはんや悪人をや」に説かれる「悪人」とは、自力で善を修めることができないと自覚している人である。だからこそ仏様(他力)におまかせするしかないと心から信じている、と讃題を解説されました。自分だけではできないことに気付かされる念仏者の在り方を、昔の人の考え方を通して学ばせていただきました。

閉会式では、柴田好政別院輪番にご挨拶いただき、『恩徳讃』を唱和して終わりました。閉会後に本堂で皆一緒にいただいたお弁当は、蕎麦と天ぷら、お寿司と、どれも食べやすく、また和やかな雰囲気と会話で自然と箸が進みました。今回の総会・研修会に際して、計画や前日準備などにご協力くださった皆様に感謝申し上げます。

東讃第五組 正信寺 安本正貴 記