平成30年3月1日(木)特別研修会

去る三月一日(木)、高松興正寺別院にて東讃教区特別研修会が開催されました。

ご講師に特設中央教区 浄信寺 北岑大至師をお招きして、『往生要集の周縁』との講題で、三時間に渡り、ご講義頂きました。

前日から強風に見舞われました生憎のお天気でしたが、そのような中、約六十人の方々がご参加されました。

講題『往生要集の周縁』は、今年の安居の内容から、三時間と限られた時間内でのご講義でしたので、往生要集のポイントを絞りつつお話をして下さいました。

最初に、『往生要集』の諸本、「留和本」と「遣宋(唐)本」の二本について説明がありました。「留和本」は、一般に源信和尚が初めて書き上げた草稿本を指し、「遣宋本」は留和本の一部を修正削除した再治本であるとされる。その両書の相違点を挙げ説明がなされました。また『往生要集』は、平安時代以降、多くの書写、開版がなされ、非常によく読まれ、中には『絵入往生要集地獄物語』(寛文十一年・1671年開版)と題され庶民向け普及版まであるそうです。そうして日本人の精神生活に多大な影響を与えてきたとのことでした。

源信和尚の生涯について、
法然上人の『往生要集』の見方、
善導大師の念仏と源信和尚の念仏の相違点など、
次々と話は進められ、説明頂きました。しかし、すぐに終了時間となってしまいました。

夏の安居に参加出来なかった方、また参加なさった方にも、大変良い学びの機会となりました。

最後に、マリンライナーが運行中止になる中、急遽高速バスで高松入りして、この研修会の講師を勤めて頂きました北岑大至師に大変感謝申し上げます。