第1回東讃教区聞法大会開催

平成28年6月16日、高松興正寺別院にて、総代世話人会・婦人会との合同企画として第一回東讃教区聞法大会が開催されました。梅雨に入り当日の天気も生憎の雨模様でしたが、百七十人程の方々が参加なさいました。満堂の中、勤行の後、佐々木安徳教務所長から先の熊本大震災にも触れられ「自宅が倒壊し地域社会とのつながりが絶たれていく中で、宗教がどのように係わることが出来るのか。私たちは、何を足元に置いて生きてゆくかなければならないのか、ご教授頂きたい」と挨拶がありました。

ご講師には、「癒し」の観点から、現代社会の諸問題にもテレビ、新聞等でも積極的に提言を行い、日本仏教の再生に向けての運動にも取り組んでおられる東京工業大学リベラルアーツセンター教授の上田紀行氏をお招きし、「がんばれ仏教! ‐現代社会の苦悩と仏教の使命‐」とのテーマで行われました。

今までは、説いてばかりだったが、聞くことが大切なのではないか。人の苦しみを聞いて、苦しみに寄り添っていくことが大切である。現代の人間は、何に苦しんでいるのか考えなければならないと話をされました。
慣れ親しんだ恩徳讃に、如来大悲の恩徳は身を粉にしても報ずべしとある、しかし、何をどう身を粉にして報ずるのか。そもそも阿弥陀様に私達が身を粉にして恩返しすることが役に立つのか。私達が出来ることは、今この本堂に参ることのできない誰かのために、良い種を撒いていくことではないかと話されました。

寺族・門信徒が共に協力し合って、これから先の人達にどう係わって行くのか大いに考えさせられる機会となりました。