平成30年 高松興正寺別院 春の法要

4月27日(金)朝座10時、昼座1時にて、高松興正寺別院 春の法要が厳修されました。
春の法要は、朝座が春季永代経法要、昼座が宗祖親鸞聖人御誕生会の併修になります。
午前中は曇り空で少し肌寒かったですが、午後からは晴天に恵まれ、とても過ごしやすい一日となりました。
この日は60人ほどの方がお参りしてくださいました。

朝座は『阿弥陀経』を正宗分にしたお勤めが行われ、第5組 正信寺住職の安本正貴氏が法中登壇を行いました。
昼座は葛西輪番の句頭で、『正信偈』(中拍子)をお参りさんと一緒にお勤めしました。
両座とも各組から代表出勤を賜り、自由出勤も合わせて、各座15名ほどの内陣出勤がありました。

法話は本山布教使 西ハゼ町 大乗寺住職の中原大道先生がお引き受けくださいました。
中原先生は、『阿弥陀経』に出てくる白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利・迦陵頻伽・共命之鳥の六つの鳥の特徴についてお話してくださり、「極楽は何一つ愚痴や不満がない、本当のよろこびの世界だと教えてくださいました。また、お父様が生前に「極楽はイメージの世界だと仰っていたことを紹介され、「『ある』か『ない』かは別として、極楽をイメージしていくことで、心がほっとしたり、安心できる世界が開かれるはずです。マラソン選手がゴールを目指して頑張れるように、未来が明るいからこそ、現在に頑張る力が得られるのです」という旨のお話を頂戴しました。

また、午後からは「偏らないものの見方」についてお話くださいました。ある小学校では、童話『ももたろう』を色んな立場に立って考える授業が行われているようで、「鬼には悪いことをする理由があった」「もう少し話し合えなかったのか」「何も鬼を殺すことはなかったのでは」など、立場を変えて考えてみると見える世界が変わることを教えてくださいました。

それから、昭和のヒーロー月光仮面は「悪人を許すヒーローだと紹介され、「憎むな、殺すな、許しましょう」という月光仮面の姿勢が仏教の本質だと教えていただきました。特に昨今は、パワハラなどに代表されるように、相手を責めたり、相手を許さない傾向にありますから、「許すこと」の大切さを強く感じました。

最後に「仏教は中道ですので、ほどほどが大事です。肩に力を入れ過ぎず、今の自分ができることをほどほどにやっていきましょう」という旨のお話を頂戴し、心が少し軽くなれたように思います。

おときは、相念寺、正信寺、光清寺の仏教婦人会の皆様が、うどんとバラ寿司を振る舞ってくださいました。
また、旬のタケノコもいただくことができました。
心のこもったおときに、お参りさんも法中も大変満足した様子でした。

この他、知堂9人、教化参拝5人の役職者、そして、坊守会からは第5組の坊守さん3人がお手伝いに来てくださいました。
たくさんの方々のご協力を賜りまして、無事に春の法要を勤めることができました。
この法要に携わったすべての方に対して、厚く御礼を申し上げます。