令和元年度 東讃教区特別研修会 令和2年1月27日

令和2年1月27日(月)、東讃教区特別研修会が行われました。奥野法衣店社長、奥野孝氏を講師に迎え、「袴、色衣、僧鋼板、七条袈裟のつけ方」についての講義を受けました。

まず、法衣の歴史的な始まりから始まり、インドで発見された紀元前1000年頃とされる仏像には僧服らしき意匠がみられ、当時はすでに僧服が作られていたと考えられ、それが仏教伝来とともに、気候や時代の文化的な変化にあわせ、現代の私達が着用している袈裟や法衣となったとの説明がありました。また、形が同じように見える坊守輪袈裟と門徒式章が、全く違うものから派生しているという話など興味深く聞かせていただきました。

法衣の生地についての話では、紗綾織という生地は現在では興正派の首座でしか使用されることがなく、他の法衣店と相談して特別な機織り機を出して製造するということでした。

袈裟や色衣、袴の正しい畳み方では手こずる人もいましたが、適切なご指導の下、覚えることができたようです。

最後に参加者の一人に七条袈裟を着け、その修多羅紐を肩口で巻き付ける、「海老結び」と呼ばれる結び方を実施していただきました。普段は単純に結ぶだけですが、ひと手間加えることで印象が違うものだと感心しました。

今回の研修は、法衣の成立ちはもちろんですが、その形が意味することがあるのだという、新しい視座を頂きました。