第二十一回教学研修会(対面)開催
令和五年五月十日、玉木興慈先生(龍谷大学教授)をお招きして教学研修会が開催されました。この度は久しぶりの対面での講義となりました。
今回は『歎異抄』の中序・別序、第十一条についてお話しくださいました。
講義前半は、中序と言われる文章についてお聞かせいただきました。中序が『歎異抄』前半最後の第十条の後半に位置するのか、後半最初の第十一条の序説に位置するのか等、中序の位置というのが主題となりました。中序は、『歎異抄』前半のまとめと後半の導入の両方内容を含んだとても重要な文章なのだと聞かせていただきました。
講義後半は、第十一条の誓願を信じることと名号を信じることは別のことなのかという「誓名別信の異議」についてお聞かせいただきました。十一条と同内容の『親鸞聖人御消息集』のご文を伺いながら、誓願を離れた名号はないのだ、逆に名号を離れた誓願もないのだということを聞かせていただきました。
講義後の質疑応答でも三名の方から質問が出て、先生と質問者のやり取りを興味深く聞かせていただきました。
約一時間半という限られた時間の中で要点をおさえてお話し下さいました玉木先生、お忙しい中ご聴講くださいました皆様に感謝申し上げます。今回の教学研修会を久しぶりに対面で行ったように今後は対面での研修会を前向きに検討していければと思います。
(千葉政幹 記)(通信員 今井憲昭)