東讃教区 布教研修会
令和五年二月十六日(木)午後二時~四時まで高松興正寺別院二階において、岡山県清楽寺住職の三木秀海先生をお迎えし、布教研修会が開催されました。
会場に足をお運びいただき受講された方に加えて、Zoomを使用してオンラインで受講される方もおり、多数の皆様のご参加となりました。
今回は今年の四月に勤められる「宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要」について私たちはどのような心構えでお迎えすればいいのか、その課題について、
・宗祖聖人七百五十回大遠忌を振り返って
・聖人八百五十年・立教開宗八百年を迎える視座。
・慶讃法要を機縁として。
・なぜ今念仏なのか。
という四点に絞ってお話しいただきました。
特に印象に残ったのが、この度の慶讃法要について、興正派の「今こそお念仏 ― つなごうふれあいの輪」というテーマと、真宗他派が掲げている慶讃法要のテーマを並べて比較してみたところ、示し合わせたわけでもないのに、不思議なことに各御本山のテーマに共通して「お念仏」が掲げられているというお話です。これは各派とも法義相続への危機感、儀式等の簡素化、空洞化による寺院とのつながりの希薄化から、今一度お同行の方々に真宗門徒としての立脚地である念仏を明確にしたいという願いを込めてのテーマではないかというお話でした。
大きな時代の転換期を迎え、寺離れ、墓離れ、葬儀離れ、門徒の減少、寺院と地域社会のつながりの希薄化など様々な現象が起きている今、「如来と私」のつながりを再認識し、「なぜ今念仏なのか」という普遍的な問いを私たち一人ひとりが改めて聞思しなければならないと考えさせられる講義でした。
(尾形秀明 記)(通信員 今井憲昭)