令和8年 高松興正寺別院 報恩講

1月26日(月)朝座~28日(水)朝座まで、高松興正寺別院の報恩講が厳修されました。
全国的に冷え込みが厳しい中での法要となりましたが、3日間で延べ80人ほどの参拝がありました。

ご門主様ご親修のもと、26日朝座は『観無量寿経』(2節目)、昼座は『文類』七字目下、27日昼座は『十二礼文』(前半六礼)、28日朝座は『正信偈』中拍子、28日昼座は『漢音小経』を正宗分にしたお勤めが行われました。
また、ご門主様ご出仕のもと、27日朝座は『礼讃』(日没偈)がお勤めされました。

27日昼座の勤行後は「御俗姓法章」が行われ、蓮如上人が書かれた『御俗姓』を第3南組 蓮勝寺住職の辻 仁龍氏が拝読しました。

『礼讃』は、第1組 秀円寺住職の佐々木隆寛氏が登壇し、導師を務めました。

朝座・昼座の6席は、各組より代表出勤を賜り、自由出勤と合わせて各座20名ほどの内陣出勤がありました。

26日朝座、27日昼座には、帰敬式が執り行われ、2人が受式されました。
帰敬式とは、仏・法・僧の三宝に帰依し、仏弟子としての名前「法名」をご門主様から頂戴する大切な儀式です。
一般に、法名は死んだときにいただくものと思われがちですが、真宗門徒として仏道を歩み出したとき、すなわち「今」からいただくことができます。真宗興正派では、生前に帰敬式を受けることを推奨しており、本山の法要や別院の報恩講などで帰敬式を受けることができます。

27日朝座には、ご門主様から御親教を頂戴しました。ご門主様からは、今年は本寂上人の150回忌に当たることから、本寂上人のご遺徳を偲ばれ、上人と高松別院とのご縁として、上人が讃岐の地に下された御消息をもとに、現在でも教区内の寺院、及び別院において本山大相続講が続けられていることを紹介されました。

お昼前には、西光寺保育所様から可愛い園児が来院し、お参りさんに向けて歌や手遊びを披露してくれました。

その後、お斎の接待が実施され、東讃教区連合仏教婦人会様のご協力により、しっぽくうどん・そばと、おにぎり、しょうゆ豆、てっぱいなどが振る舞われました。心温まるお斎の接待に、お参りさんも法中も大変満足された様子でした。

この他、26日と28日のお昼は軽食としておにぎり弁当が提供されました。

法話は、本山布教使 東かがわ市東山 正行寺住職の赤松円心先生にお願いし、今回の法要テーマである「やっぱり阿弥陀さん~伝えよう 共に手を取り歩む道~」についてお話してくださいました。

先生はまず蓮如上人の言葉から「①初事と思うべし、②我一人の為と思うべし、③今生最後と思うべし」という聴聞の3ヶ条についてお話くださいました。

次に「おのおの十余か国のさかいをこえて」から始まる『歎異抄』第2条の場面から、「聴聞とは、具体的に何を聞くのか」についてお話くださいました。

親鸞聖人が関東から京都に戻られて20年以上経った頃、関東の同行が命がけで上洛して来ました。

そのわけは、「ひとえに往生極楽のみちをといきかんがため」でありました。

同行の真剣な問いに対する親鸞聖人のお答えは、「ただ念仏して、弥陀にたすけられまいらすべし」の一言でありました。

これを受けて先生は、阿弥陀さまの本願が建てられ、「南無阿弥陀仏」の六字の姿となられたわけは、「煩悩具足の凡夫」という、救われ難い私の姿があるからに他ならず、そのことをよく聞くことが信心であることを教えてくださいました。

次に「阿弥陀さまとは、具体的にどのような仏さまなのか」についてお話くださいました。

先生は『唯信鈔文意』の言葉より、阿弥陀さまの誓いは、「選ばず、嫌わず、見捨てず」のお心だと教えてくださいました。

そして、「人の悪口や愚痴しか出てこない私の口から『南無阿弥陀仏』のお念仏が出てくることは、阿弥陀さまの『選ばず、嫌わず、見捨てず』のお心が声となって私に届いている証拠です」といただかれました。

次に「南無阿弥陀仏」のお心について、分かりやすくお話くださいました。

先生は「南無阿弥陀仏」の名号は名前という意味があり、名前には名付けてくれた親の願いが込められていることを教えてくださいました。

名号は単なる名前ではなく、「大声で名のりを上げる」という意味があるそうです。

先生は「井戸のぞく 子にありたけの 親の声」という歌を紹介され、子が井戸に落ちて手遅れにならないように、「『危ない!』と声を上げて一目散に助けに向かうのが親のはたらきです」と仰り、「名号は如来さまの喚び声です」と教えてくださいました。

親鸞聖人はこれを「本願招喚の勅命」と仰り、先生は「決して逃れることができない如来さまの仰せです」と味わわれました。

これを受けて先生は、井戸を覗く子が助かったのは、親の喚び声が聞こえたときであったことを「聞即信」といただかれました。

そして、「親のまこと返す言葉もお念仏」として、お礼を申すことを「御恩報謝のお念仏」だと教えてくださいました。

最後に「『南無阿弥陀仏』の喚び声を力に、誰にも代わってもらえないこの人生をまっとうしていくのが浄土真宗にご縁をいただいた者の姿です」と締めくくられました。

27日昼座には、『新案立体紙芝居 親鸞さま』を披露してくださり、親鸞聖人のご生涯について、分かりやすく教えてくださいました。

今回の法要では、会行事 梅園良哲氏をはじめ、維那、維那補、知堂、教化参拝、総勢26名が役職に就かれ、法要の準備から片付けまでご協力を賜りました。

この他、坊守会の皆様、仏教婦人会の皆様など、たくさんの方々のご協力を賜りまして、無事に高松興正寺別院 報恩講を勤めることができました。

この法要に携わったすべての方に対して、厚く御礼を申し上げます。





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