平成30年度 第3回東讃教区聞法大会

10月26日(金)午後1時から高松興正寺別院において、第3回東讃教区聞法大会が開催されました。講師は東京工業大学教授 上田紀行氏をお招きして、「今、ここに生きる仏教 生きる意味を求めて」という講題で行われました。

ユーモアを交えながら、ご自身の略歴を紹介された後、平成の生きづらさとは何かを前半のテーマとし、それは安心の喪失や自由を与えても支えが与えられていない状況があると指摘されました。しかし、そのような状況でも群衆の中から自分を呼びかける声に安心することと同じように、阿弥陀仏の呼びかけに気づく事で安心を得られると話され、それが支えであり自由なのだと述べられました。

後半は、どのような生き方を送るべきかと始まりました。人生を振り返ると成功だけでなく挫折も失敗も含めて、全てのご縁が自分を育ててくれたと考えることが仏教の考え方と指摘されました。また、今後は自分のことより子供達に良い種を蒔くことが大切な仕事だと話されました。自分が死んだ後に花が咲くこともあると受け止めること、人が亡くなることは感謝が強くなること、そのことを通して使い捨ての人間などいないというメッセージになり、光をいただきながら生きていけることに繋がっていくとされ、「お互い良き花咲じじい、花咲婆あになりましょう」と結ばれました。